ここ数年長期備蓄の薬剤を使っています。
一般的な農薬・園芸薬の有効期限は製造日から4年とか。

薬効成分の変質や分解の主な原因は、光(=紫外線)、温度(=高温)、
空気(=酸素)、水分(=湿度)などです。
保存さえ良好であれば4年以降でも使えなくはない。


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勘違いしないでください。
有効期限を過ぎたものはメーカーは廃棄するよう薦めているので、
あくまで自己責任での話。勿論無期限に有効のはずもない。
(決して私のマネをしないで下さい。…と言っておきます。)



なのになぜそんな話をするかと言うと、
最近になって園芸店やネット通販の薬剤のリストを見ると
バイレトンなど昔から馴染みの薬剤が次々と姿を消しています。
買うのに印鑑がいる殺虫剤のカルホス乳剤、ダイシストンのほか
ディプテレックス、殺菌剤ではサプロール乳剤も。
挿し木でお馴染のオキシベロンも1.0がなくなり今は0.5だそうです。
(それも最近品切れで在庫のある液剤を注文しました。液剤は変更なし。)

古い薬が今の環境基準に合わなくなって禁止されたのかと思ったらそうでもない。
製造中止になったけど販売中止ではない。
なにそれっ!!在庫があるうちは売ってるんだって! どういうこと?


不思議に思って
農林水産消費安全技術センターのHPの登録・失効農薬情報を見ると見ようとすると、
その一覧が物凄い数で分割掲載の最新ページだけでも気が遠くなる程です。
(せめて失効年月日順とか製品名の50音順とかにソートできるようにして欲しいなあ)

こんなに薬剤の種類と製品に種類があることにまず驚き!。
そしてなぜこんなにも製造中止になる製品が多いのか理由も判ってきました。


農薬は3年ごとに登録を取り直すことが義務付けられており、
それには薬効・薬害・毒性・残留性について膨大な試験資料を提出しなければなりません。
莫大な費用がかかるのです。
そのコストが販売量(売上=利潤)に見合うかどうかが登録更新の重大な判断になります。

つまりバイレトンなどは「経費をかけて更新しても儲けが出る見込みがない」ので
登録更新しない⇒製造をやめるのパターン。
薬害があるとか効き目がないとかの問題ではなかったのです。

オキシベロンの1.0(1%含有粉剤)をやめて0.5(0.5%含有)に切り替えたのも
主成分の原価を半分にして収益率(儲けの比率)を上げたのだろうと
勘ぐりたくもなります。

それでも市場には夥しい数の薬剤が販売されていて競争が激しい。
農水省の規制も厳しい。たくさんの薬が3年後の更新に耐えきれず製造をやめる。
これが現在の農薬事情だったのです。


周囲に与える影響が少なくて効き目は強力かつ効果が長く持続する
(結果的に使用量・回数が少なくて済む)しかも安全な薬剤が理想です。

しかし現実はひとつ間違えば人命に関わる薬でもあるわけで
(今でも憶えています。石灰硫黄合剤が販売自粛になった時のことを)
使用する私たちも薬剤の知識と環境に配慮する意識を
常に持ち続けなければならないと強く思います。

手持ちがなくなった時に何を使えばいいのかそれも調べておきます。
(4Lの噴霧器に2000倍液で1回2g バイレトン100gで50回分
 薬効が落ちなければ 一生かかっても使い切れませんけど…)




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