2015.05.17 思い出の花
今回はクレマチスとは違う話です。

3年前に郊外のローカルHSで買い求めたトケンランが
今年初めて咲きました。
この花の思い出を書きます。




ウズラバトケンラン2015-01

私が30代の初めの頃山野草が趣味で、特に小型野生蘭が好きでした。
団地の裏山でも、目が慣れてくるとクモキリソウやオオバノトンボソウ、カキランなどを
見つけることができた時代でした。(今はありませんねぇ…)
なかでもヒトツボクロとかミヤマウズラなどが特に好きで、
思えば好みには草姿に共通のパターンがありました。

最初にトケンランと出会ったのはその野生蘭栽培の真っ盛りの時代、
(雑誌=ガーデンライフの読者の売ります・買いますページで投稿者から購入)
咲いた花を見てその可憐な感じにとても惹かれました。
しかし残念なことに栽培技術が未熟で2年後には枯らしてしまいました。


それからしばらく後、会社で同期の友人と彼の実家の県北を起点に、
蒜山、大山、松江、三瓶を車中泊で回るという金無し旅行に行きました。
夫々のご当地名物の蕎麦ばかり毎食食べるというハチャメチャが面白かった年頃です。

その道中、大山寺阿弥陀堂の境内の裏でこのトケンランの大群落に出会いました。
ちょうど開花期でその花の数、群落の広さに圧倒されました。
大げさに言うと生涯忘れない程のインパクトを受けました。

自生の姿を見るのは初めてでしたし、
鬱蒼としたいかにも秘中の蘭が咲く森の特有の空気に、
酔ったような、眩暈のような、不思議な気分に立ち尽くしておりました。


その後大山には長く訪れることがなかったのですが、
10年ほど前に機会があって行くことになった時は、必ずあの場所をと決めておりました。

ところが行ってみると、堂の裏側は斜面が削りとられて整地されており、
当時の面影は全くありません。トケンランなど影も形もありません。
場所を間違えたのかと思ったほどでした。

大山寺阿弥陀堂と言えば国指定重要文化財。周辺を含め保守管理するのは当たり前。
(空中湿度を好む植物が群落を作るような環境では建物が傷むでしょうから)
そしてあまりに年数が隔たっているし、残っていると思う方がムリですよね。
解ってはいるんですが少しがっかりしながら帰りました。


あれから35年(きみまろ風)…、最初の出会いから35年再びその花に遭えるとは!
野生蘭の栽培が難しいのは適した環境を整えるのが難しいからです。
鉢や土が替わるのを恐れて敢えてビニポットのまま3年。
暗めの半日陰になるようにヤマアジサイの鉢の陰で3年。

ウズラバトケンラン2015-02

年を取るということはこういうことでしょうか。
楽しかった昔のことが懐かしく思い出されます。
健気にひっそりと咲いているトケンランに
思わずウルッときてしまう私でした。





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