2009.08.27 GTseedling 詳報

GT=グリーン・ティップ の実生が咲きましたので、
改めてクローズ・アップで紹介します。


GTseedling0827-01.jpg

GTseedling0827-02.jpg



普通に見る限りでは親と変わらないようです。
若干ボディの色の乗りが薄いようですが、親も夏型のときの花は淡いので、
気温とか日照量の差の範囲内と思われます。

花弁の隆起(稜)がきわだっているように見えますが、特に異常ではなさそう。
内側も緑色で濁りはありません。(他の色が混じっていない)

もうこれは・・・「親と同じだ!。ついに保険株ができた!」と喜びたいのですが・・・。


ただ、実生の初花は、翌年の花が別物かと思うほどに変わることがありますので、
一応今は断定は避けておくことにします。
(濃色の花のとき起きやすい現象です。淡色のときにはあまり変化はなさそう・・・)

GTseedling0827-03.jpg



ここまでくると目指すは「白花」か「緑花」なのかもしれませんが、
東洋ランの世界でもあるまいし・・・、あくまでも庭の花でいくべきだと考えています。

先端の緑を生かしたツートン(バイカラー)の新色を夢みております。

ミニハウスの中の実生苗(今年春鉢上げしたグループ)にもチラホラと
開花をはじめたものが出はじめました。

短い支柱では蔓の伸びに追いつけず、さりとて太い支柱も立てられずで、
ついには支柱なしで横に這わせています。
そこそこに蔓が伸びると(平均で60cm前後)やがて先端に蕾を持ちます。


2009春鉢上げ実生群

が、そこで生長を止めるものと、蕾をさらに大きくさせるものとに分かれます。
多分栄養状態によるのだと思うのですが、品種の性質のようなものもあるみたいです。
(いずれにしても先ほど書いたように、ある程度蔓が伸びることが条件です。)

ジェルスカ(もうこの名に決めました)のように、新花を期待させるものばかりではなく、
(まあこれは人工交配ですから・・・期待はしますが・・・)

open pollinationの場合、親どおりの花のことも多いのです。
(品種保存にはそのほうが良い場合もあり、一概に新花がいいとは限りません。)


GreenTipseedling-01.jpg
Gren Tip seedling-01

GreenTip seedling-02
Green Tip seedling-02

↑グリーン・ティップの実生。
親譲りの ボトムが淡紫&ティップが緑 を受継いでいます。
まだ蕾が固く、さらに進むにつれ色も乗ってくるでしょう。



59seedling@2008.jpg
pitcheri “59号”

↑ピッチェリ59号。
早いものは昨年開花を始めていますが、生育の差によって今年が初開花の株もあります。




Omake seedling-01
無銘-01

Omake seedling-02
無銘-02

↑竹行灯のおまけ苗。  全身青紫です。
鉢の中に生えていたのを鉢上げしました。
素性は不明です。その鉢の品種という保証はどこにもありません。
私の経験では、その品種の鉢の真上でその品種の花が咲くという約束は全くできません。

蔓性ということはそういうことなんです。




2009.08.22 実生苗床
昨年秋タネを蒔いたミニプランターや4号ポットの様子です。

早いものは今年の春に一部発芽しています。
夏の間に葉を虫に食われたり、立ち枯れしたりしていましたが、
新しい葉を展開するようになってやっと苗らしくなってきました。


2008darkeyes.jpg
ダークアイズ “Dark Eyes”

2008妙福
妙福

2008大輪濃赤紫
大輪濃赤紫

2008crispa準青軸
クリスパ 準青軸  crispa

2008creamypink.jpg
クリーミーピンク “Creamy Pink”



(zip蒔きするものは殺菌やGA処理など手をかけましたが、)
土蒔きのタネにはなんの処理もしていません。
本格的に発芽してくるのは10月頃と想定しています。
ですので、今発芽しているのはほんの一部で、
まだまだこんなもんじゃないと思っているのですが・・・。

まだ8月、あわてることはありません。
秋には秋の楽しみが待っています。



近頃の庭は咲き残りばかりです。

crispa E紫
クリスパE紫 crispa

M1211-09.jpg
M1211

sophie0821.jpg
ソフィー “Sophie”

scarlet0822-01.jpg

scarlet0822-02.jpg
スカーレット “Scarlet”


剪定した株が更新するまで、しばらくは少し寂しい状態です。

2009.08.20 AxS seedling 追記
昨日のエンジェル・スカーレット実生の画像で、花の内側を撮影していませんでしたので、
追加で撮りました。
朝7:20 朝日が射してしまいましたが、印象としては実物をよく表しています。
淡いピンク色になっています。

SxA0820.jpg


それと、同じルーツの兄弟苗に蕾を発見しました。
咲くところまでいくかどうか、まだ予断を許しませんが・・・。

newSxA.jpg

大切に見守っていきます。
この組合せ交配の成果について追認・検証となるんじゃないかと期待しています。

実に些細なことなんですが・・・、
冗談に「開花が進むと赤くなるとか・・」と書いたエンジェル×スカーレットの実生が、
本当に赤味を増してきたんです。


SxAseedling-01.jpg

早朝(AM6:20)ハウスの中で、ISO HighAuto の撮影では、
うまく表現できたとはいえませんが、8月16日の画像に比べて、
ほんのりとピンクが乗ってきました。


それに、花弁の様子にも・・・、咲き進んでフリルが拡がってきましたが、
反転が明らかにエンジェルとは違います。

SxAseedling-02.jpg

やはり、ハイブリッドになっているようです。
内側を撮り忘れましたが、うっすらピンクに着色していました。

同じ果球からのzip発根苗がまだ数株ありますので、
これを引き続き重点観察していこうと思います。



クリスパ・エンジェル×スカーレットの実生に蕾が着きました。
ラベルはScarlet×Angel と書いてしまってますが、スカーレットのほうが花粉親です。

2008年7月交配
10月に採種。一度乾燥させた後、殻の消毒、吸水後殻剥き、zip封入。
11月6日から12月11日にかけてzip発根したものを順次ロックウールに植出し。(屋内避寒)
2月から徐々にハウス内で気候順化。
4月に本葉4~6枚になったものを3号角ポットに鉢上げ。
8月に着蕾。開花。

我が家での最高速開花記録です。採種から開花まで約10ヶ月です。
株のためには咲かせないほうが良いのでしょうが、
人工交配の結果を少しでも早く知りたくて無理をさせました。

0816-01.jpg

0816-02.jpg



さて、花型・花色から見ると、スカーレットの特徴は出てないようで、
ひいき目で見ても、花弁の先端がなにやら赤味を帯びているなという程度です。
昨年に続き、残念またもセルフなのかな?というところ。
開花が進むとだんだん赤くなるとかなら面白いですけど…、それはなさそう。

ただそれにしても親株のエンジェルが殆ど白なのに、
かなり紫色が乗っているのは、どうしたことでしょう。
夏色で濃色になったとしても、かなりの濃さです。

スカーレット以外の花粉が先を越していた可能性も無くはないですが、
環境的にはちょっと考えにくい。


エンジェルは結実率がかなり良い部類です。
スカーレットの花粉の状態がよくなかったのが一番の原因でしょうが、
Open Pollinationであったとしても、自家受粉の比率が高いと思われます。
放置していてもよく結実しますが、交配母株としてはむしろ相応しくなかったのかも知れません。


やっぱり花がないと、記事が冴えませんね。
果球ネタは地味だし、何個並べてみても、全然面白くありませんでした。

そんな訳で、(もう数少なくなってきましたが、)壷クレマの花をしつこくUPします。

皆様のブログでも、「夏の顔は春とは違う」と指摘されている方が多いですね。
気温とか日照量とかが関係するのでしょうか。
我が家で観察する限りでは、春より色が濃くなるものが多いように思います。



さて、
グッド・ラック・チャーム 超遅咲きのピッチェリです。

GLC0813-01.jpg

BLC0813-02.jpg
pitcheri “Good Luck Charm”


2鉢目のレティキュラータにも花がつきました。
高温の時期に咲く花は、消耗が速いのかすぐに咲き終わってしまいます。

reti0813-01.jpg

reti0813-02.jpg
reticulata


バーシカラー 淡色の方です。

versicolor0811.jpg
versicolor


かほりの君  元の色が濃いものは、春より色が濃くなっているかどうか判りません。(笑)

 かほりの君0813
kahori no kimi


放置気味のクリスパ棚から 3品

crispa20-04 2009
crispa 20-04

crispa20-15-2009.jpg
crispa 20-15

crispaLB.jpg
crispa  “Long Body”





・・・と言うお話です。
私のことですので、一応壷系の果球に話は絞りますが・・・。

花が咲いた後をそのままにしていると、やがて花弁がばらばらになって落ちますが、
受粉した花は急速にめしべの基部が膨らみ、花柱が尾のように伸びながら球状になっていきます。

クレマチスが属するキンポウゲ科はひとつの花にたくさんのめしべとおしべを持っています。
キンポウゲ科の他にも、モクレン(モクレン科)やハス(スイレン科)なども同じ構造です。
私が習った頃は多心皮類という言い方をしてましたが・・・、近頃はどうなんでしょう?
進化上は原始的な形質とされています。

普通植物図鑑は進化の系統順に並べられていますので、キンポウゲ科は
双子葉⇒離弁花の部ときて、出番が早いところにあります。



さて、果球の顔とは・・・

ピッチェリGT果球
ピッチェリ “グリーン・チップ”

ピッチェリRG果球
ピッチェリ レッド・ボトム

これらはピッチェリの果球です。
表面がつるっとしていて、尾もほとんど無毛に近い。(正確にはわずかに長めの毛が生えていますが)




キングスドリーム果球
キングス・ドリーム

ビオルナ果球
ビオルナ

ビオルナになると(キングス・ドリームもビオルナ系)、本体がつるっとで、尾はかすかなうぶ毛です。




スカーレット果球
スカーレット

テキセンシス系になると本体はつるっとで、尾に短毛がかなり生えています。




クリスパ果球
クリスパ

クリスパは本体がつるっとで、尾もすっきり無毛のようです。



ここからは、人工交配種(自然交雑種も含む)のの様子。

かほりの君果球
かほりの君

這沢果球
這沢

スウェディッシュベルズ果球
スウェディッシュ・ベルズ

霞の君果球
霞の君

スウェディッシュはインテ系で括られていますが、特徴ある果球ですので紹介しました。
霞の君は果球も有毛で花の特徴を引いているのが面白いですね。

そのほか、尾がピンと張ってイガグリ状なのや、渦状に巻くものなど、
着目すべき特徴にあふれています。


今果球を持っている株はひととおり採種が済んだら、
休養の意味も含め強剪定をして、株の更新をしようと思っています。

しかし相変わらず結実率の悪いテキセンシス系は、その踏ん切りがつきにくいですね。
蕾が途切れた時がタイミングかと狙っているのですが、
結実しないので、すべての栄養を蔓の伸長に費やせるからなのか、
まだ次々と蕾をあげてきます。

この高温期でも生長を続けるので、施肥が必要とは思うのですが、
通常の夏の管理としては、猛暑の期間は施肥は控えるのが常識ですよね。
(肥当たり=根が傷むのが恐い)

さりとて、剪定と同時に施肥をするというのは園芸の常識でもあります。
はてはて・・・。

恐る恐る薄い液肥でもやってみるか・・・なのですが、
この液肥というのが、作るにも、撒くにも・・・なにしろ大量になるので、大変です。

と言いながら、何もしないでズルズルと・・・・。



今咲き残っている花をいくつか・・。

tex0807.jpg
テキセンシス  texensis

crispa4-5-4 0807
クリスパ  crispa 4-5-4

淡色versicolor 0807
淡色バーシカラー  versicolor “Light”

tex Pink 0807
テキセンシス・ピンク  texensis “Pink”

versicolor0806.jpg
濃色バーシカラー(夏色)  versicolor “Deep ” (summer color)


やっと梅雨明けかと思うまもなくすぐに立秋(8月7日)が来てしまいました。
お盆までもうすぐですし、今年は「夏」の感覚がいつもと違います。



今年は初夏に咲いた花からタネを採ってみようと思い、剪定を最小限にしたので、
壷の壁は例年より早く果球がぶらさがっています。

この壁方式の難点は、果球がどの鉢から伸びたものかを手繰らねばならないことです。
そのためにこの時期から古葉・枯葉を摘み取り、株下をすっきりと整理しておきます。

株下すっきり

こうしておくと、間違いがありません。


上のほうは果球を養う為に、少々傷んでもなるべく長く葉をつけておきます。
果球が徐々に黄ばんで熟す時期が近づいてきています。

(versicolor)
果球 0807


同じ蔓で片や果球が生育中に、まだ花を咲かそうとする強勢のものもいます。
これは “M赤紫” すこぶる生育旺盛で結実も良く、剛健。
Mシリーズ初期の無銘花ですが、育てやすく花もきれいで優良だと私は思います。

M赤紫 0807



レティキュラータ・レッド
花型は整っていて色は暗赤色、テキ系の赤との違いは一目瞭然です。

最近のレティ(原種)は赤っぽいようにカタログでは見受けられます。
レティ・レッドはさらに赤化した亜種ということなのでしょうが、
昔入手した原種レティは紫というより茶褐色に近い、野性味のある個性的な花でした。

(reticulata 'Red')
reticulata Red 0807


でも、今日述べたいことは、この種名 reticulata の指している特徴のことです。
意味は「網目状の」と言う形容詞 reticulate からきています。

では何が?というと、葉の葉脈のことで、これを最大の特徴として種名にしたのです。

reticulata leaf 0807

つまり、こういう葉をしているという訳です。

いつか別の機会に集約して述べたいと思いますが、
この reticulate の葉をしているのは、他にもピッチェリがあり、
それをもってか、ピッチェリはレティキュラータと近縁である、と書かれた解説さえあります。

このあたりからも、クリスパとの違い・見分け方にアプローチしようとしています。



当地方もやっと梅雨明けの発表でした。(8月4日)

でも今朝のウエザーニュースの雨雲レーダーを見ると、
強雨域の形は、(紀伊半島沖から房総半島沖まで、)もうまるで梅雨前線のようで、
しかも日本列島の南に停滞しています。

普通なら梅雨明けは、太平洋高気圧によって梅雨前線が北に押し上げられて、
日本列島が太平洋高気圧域に入ることのはずです。

実は本当の意味で梅雨明けはしていないのでは?
いつまでたっても明けないので、気象庁があせった??
だって梅雨明けが8月というのは、私の記憶(人生の記憶)の中でも聞いたことないです。



さて今日の記事は、この気象のせいか去年よりずいぶん早いセンニンソウです。
先週の休みの日、車の運転中にチラっと見えた白い花。
一昨日確認したらセンニンソウでした。林の切れ目のちいさな溝の隅に咲いていました。

それならきっと・・・と昨年の観察ポイントへ行って見ますと・・・。

terniflora-01_20090806073325.jpg

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terniflora-03_20090806073337.jpg


ケータイのカメラで縦位置で撮っています。
マイクロSDのアタッチメントがすぐに見つからなくて、今朝やっとPCに取り込みました。

去年も記事に上げたのですが、読み直してみたら8月29日にUPしていました。
今年は8月4日の開花確認です。
(去年はただ発見が遅かっただけなのかも知れませんが・・・。)

それにしても、今年も無事に開花しているのを見て安心しました。
野生種はどこにでもあるようで、気がつくといつのまにか消えていることが多いものです。
身近な自生地ですが、大切に見守りたいと思いました。


2009.08.03 色づく果球
例年になく早い時期に果球が色づいてきました。


いつもの年ですと、春から初夏の花は咲き終わると花がらを摘み取って、
腋蕾の開花を促し、次々と花があがるのを楽しみます。

去年まではタネは主に秋に咲いた花から採集していましたが、
株によっては養分をタネに奪われて、かなり疲弊してしまうものがでてしまいました。
冬越しする体力が残っていなかったのでしょう。

グラウコフィラ(1)、レティキュラータ(1)、バーシカラー(淡色1)など、
枯れてはいないけど今年は花があがりません。
しかも、・・・管理も悪かったのでしょう・・・回復したという感じではありません。
息も絶え絶えといった状況。今年の冬はヤバイかも・・・。


そこで、今年は初夏の花からタネ採りを試みました。 が、
植物の生育期・開花期と重なること、害虫・病気の発生時期とも重なること、など
やってみるとそれなりに難しく、ナルホド実りは秋のものかなと、
納得しているようなことです。

要は管理の問題かと、いまさら反省する次第。
肥持ち、水持ちを考えて用土の改良が必要かも・・・。
体力充実、丈夫な株であれば問題はないはずですから。

秋からは少し時間に余裕もできるはず。
基本に帰って、丁寧な栽培を心がけることにします。


ということで、今朝撮った画像から。

果球-01
這沢

果球-02
クリスパ

果球-03
チェリー・リップ  (シイナ臭い)

果球-04
アディソニー



果球から品種名を推定するのは至難の業ですが、
果球の特徴(特にヒゲまたは羽状の毛の有無)が重要な種の特徴であることもあります。



ピッチェリの2008年新色。
去年入手したピッチェリ(まつおえんげいさん販売=春日井さん生産)です。
一鉢から二種類の花が咲いてそのことを記事にしました。(2008年9月2日と5日)

今年の5月27日に「pitcheriの色変異」という記事の中にも画像をあげ、
その時には “Opalescent Charm”の名をつけておりましたが・・・・、


オパルセント・ガラスはご存知のとおり、フランスのガラス工芸家ルネ・ラリックの技法のひとつで、
順光ではやや青みを帯びた乳白色のガラスです。
それにヒントを得て「オパルセント・チャーム」としたのですが、
本物は光の当たり方で色合いが微妙に変化するのと、
逆光ではオレンジ色に発色(ファイアー・オパールの如く)するのが特徴です。

そこまでの深みがある花ではないので、これは名前負けしそうです。
単純に乳白色なら「オパーリン・チャーム」 Opaline Charm としておこうかな。
でもオパーリンはバカラがオリジナルですね・・・。(風合いがちょっと違う)

イメージはいっそ「大正ガラス」なんですが、これじゃあ花の名前にはならないです。

pitch0801-01.jpg

pitch0801-02.jpg



ところで同じ節から左右に出た花なのに、リップのカラーが違いますね。
なんででしょう?
こういうのもアリということなら、色変異を早計に断定してはいけないのでしょう。