梅雨前線が北上し、停滞しています。
天候不良が続きます。
高温多湿で病気や害虫が発生する栽培家にとって厄介な時期です。
雨の日には消毒も何もできません。

開高健がエッセイの中で「雨の日の釣り師」と呼んだ現象、
待ちに待った休日が雨で、釣りにも行けず手持ち無沙汰な釣り師。
書斎の椅子に腰掛けて、過去の栄光を振り返り、思い出に浸る。
同じようなことが園芸家にもあるのです。
新規画像も撮れず、この際UPしそこねた撮り貯めの絵を整理したりして・・・。



21-16
今年の観察グループ「21シリーズ」から。
曇天でしたので日光直射ではないはずですが、見事なくらいテカッていますね。
このツヤ感とリップの白フリルが面白いと思いました。

21-16_20090630073743.jpg



new4様-02号
4様の別個体。紫色の口白。一体どこから来た色因子なのか?さっぱり不明です。
淡紫赤フリルのクリスパとテキセンシスの組合せで、
母のクリスパから--赤味を全部抜いた(何故?)--のが出たって感じ?
テキはどこへ行ったの? が正直な感想です。
それに表面がかなり粗雑で、これは好き嫌いがありそうです。
ちなみに私はちょっと苦手。

new4sama02-01.jpg

new4sama02-02.jpg



M20-02
入手した時から寄せ鉢なのが判っていたので、花が一段落したところで、
剪定し一株づつに独立させました。
その後出直して咲いた花です。
おぼろ系のつもりでしたが、強光線下で栽培していると淡い感じが出にくいようです。
同じようなのがいくつもあるピンク系のひとつになってしまいました。

これから咲く花色を待ってみようと思っています。
整った花型をしているので、優秀花になる見込み大いにありです。

new M20-02



レディ・ケイコ
今年も咲いてくれました。
春先にかなりひどい根腐れになり、昨年2芽で伸びていたのに、なんと1芽に減ってしまいました。
ギリギリ危険信号が出ています。
どうやら露地での冬越しが苦手なのかも・・・。
今年の冬は実生用のミニハウスに収容しようと思います。
下手をするとホントに枯らしてしまうかもしれません。 おぉ恐わ~!

Lady Keiko 2009



テキセンシス・ピンク
ピンク系は濃淡取り混ぜてかなりの品種が集まってきましたが、
ひとくちにピンクと言っても色調はさまざまです。
なかでもこのテキセンシス・ピンクは、特に優しい色合いをしていてひときわ美しいものです。
濁りのない明るいピーチカラーで、ずばりコーラルピンクの色です。

実は望んで手に入れたものではなく、テキ・レッドのはずが予期せぬ花を咲かせたのです。
恐らくテキ・レッドの実生群のなかの未開花株だったのでしょう。

当たりと外れの差は紙一重です。
しかも当たりの本数のほうが少ないのはこの世界の相場です。運が良かった!

texensis Pink2009



ペンドラゴン pendragon 開花しました。
及○さんの今年新発売の品種です。

Betty Corning を連想するのは、私だけでしょうか。
花型、大きさ共よく似ています。
色は原種ビチセラそのまんまといってもいいくらいで、少しだけ青味を帯びています。

pendragon2009-01.jpg

pendragon2009-02.jpg


花着きの感じでも、やはりビチセラの性質が強いようで、
ヒラヒラと蝶が舞うといった姿です。
まだ株が小さいので、余計に疎なのかもしれません。
大きくなればもう少し密になるとは思いますが。

名前のいかめしさ(イギリス貴族の紋章などにある竜のことらしいです)に比べて、
意外に地味っぽいですね。



テキセンシスの花型には大きく分けて2型ある!、っていうのはどうですか。
名づけて「ラッパ型」と「おちょぼ型」。
その違いは、開口部の反転の仕方にあります。

つまり、先端がはっきりとめくれあがって花梗の側を向いているものと、
反転が弱く、先端がはねるまたは90度程度の反り返りにとどまるもの。
しかも開口部の切れ込みの深さが、なにか関連がありそうです。
しかし必ずしもそれがイコールではないことも判っています。

具体的に画像で見てみましょう。
蕾~咲き始めではどちらになるかまだ判りません。

texesnsis0617.jpg


開口部がこれ以上拡がらなければ、これが「おちょぼ型」です。

おちょぼ?02

また、開口部が大きい個体でも、反転が弱ければ「おちょぼ型」です。

tex おちょぼ型


「ラッパ型の」判りやすい例。

tex ラッパ型0619

ラッパ型04


「ラッパ型」になりそうな気配。まだ断定はできませんけど・・・。

tex らっぱ型

「ラッパ」になるか、「おちょぼ」になるかは各個体固有のもので、
環境や生育状態で変わることはありません。


*** *** *** ***

以上、私の妄想でした。
でも、たぶん、そんな気はするんですが・・・。


2009.06.24 裏見の壁
裏見の滝ならぬ、裏見の壁。

増設した棚は東が隣家のガレージ(屋根なし)で、朝日がとても早くから当たります。
それぞれが生長し、誘引した支柱を元気に登っています。
花が咲き出して、どうも画像が撮りにくい。
花がどれも隣家の方向を向くのです。

かなりの花が茂みの向こう側に首を伸ばしているのが見えます。
そこで隣家の方に了解を頂いて、ガレージに入らせてもらうと・・・・。

壺の壁0622-01

壺の壁0622-03


壷の壁です。まさに私が思い描いていた花盛りの壁。
幸い前の道路からも良く見えるのですが、
横から見るのと、前から見るのでは各々の花の見え方が違います。

壺の壁0622-02


我が家から見えていたのは、裏見だったのです。
強引に引き戻すような誘引はさすがにしません。それをやっちゃあ興醒めです・・・。


壷の壁まだまだ続きます。

テキセンシス・レッド texensis 'Red'
ウドンコの侵略にからきし弱いグループです。
今は薬剤散布の効果により蔓延を抑え、力強く蔓を伸ばしていますが、
秋以降はウドンコまみれになるというのを毎年繰り返しています。
交配、タネ採取という目的がなければ、とっくに剪定してしまうところですが、
それにしても結実率が悪いので、徒労に終わることが多いです。

tex Red0619



Mパープル赤紫とキングス・ドリーム
この「Mパープル赤紫」は入れる予定ではない花でした。。
違う品種のオーダーで入れたのですが、咲いてみたら違うというよくあるパターン。

販売者さんにそのことをお知らせしたら、済みませんというお詫びと共に、
違うモノが出るのを楽しみにされる方もいらっしゃいますと書かれていたのには、正直驚きました。
そして生産者に伝えたらそこの奥様が、時には間違うこともあるっていう風に言われました、
と書いてあって2度ビックリ。
最後のキメは、自分のところの販売棚にも違う花が咲いているとのことでした。

正直と言えば正直なんでしょうが・・・。根っからの無邪気というか、怒る気も失せました。

Mパープル濃赤紫とKD



妙福と不動
Mシリーズとかが出回るようになり始めた比較的初期の品種です。
入手したのはかなり後ですけど。

藤かほりとか不動とか小澤さんはすでに育種をすすめておられたのです。
壷系はいまや驚くほどの品種名の数になっていますが、
年月というフィルターに耐え、いったい幾つ残るのかとなると、
解らないと答えるしかありません。

妙福と不動0619



ところで、篭口の房咲きです。
比較的花梗が長く節間も長い篭口ですが、頂芽の花が終わった後に
各節の腋蕾が一斉に咲くとこんな姿になりました。

篭口_房咲き



壷ではないですが、見た目近いところでカンパニフローラ campaniflora
イベリア半島(スペイン・ポルトガル)に自生する原種です。
この咲き方を見ればビチセラの亜種らしいことはすぐわかりますが、
ビチセラ原種に突然変異で白花が出現するのと、カンパニフローラと交雑するのと
どっちが可能性が高いか。
ホーゲルビー・ホワイト、アルバ・ラグジュリアンス、さらにカルーレア・~など
そしてひょっとするとカイウも、なにかかかわりを感じるのは私だけでしょうか?

campaniflora0619.jpg



壺の壁がいよいよ賑やかになってきました。
先日の5回目のウドンコ消毒(ストロビーを初めて使いました。+カリグリーン+モスピラン)が、
効いているようで(既に発症したところはしょうがない)新しい蔓や蕾は元気です。

新たに咲き始めた種類をいくつか。


グリーン・ティップ 'Green Tip'
昨年不調で、萎縮病のようにもあり、もしやバイラスかと恐れたのですが、
根腐れ気味だったのを昨秋植え替えて、すっかり調子を取り戻しました。(ヤレヤレ&ホッ!)

GreenTip2009.jpg

GreenTip-02.jpg

ピッチェリにこの配色がでるとは、なんて珍しいんだと思っていたのに、
今年はいろんな原種にこの配色があふれかえって驚いています。

私にしてみれば、この個体は2003年に入手して壺系のなかでも古参の部類となりますが、
いろんな原種に同じ配色があるなどとは、過去に言われたことがなかったのに、
なんで今になってやたら出てくるのか不思議というのが率直なところです。

販売する生産者さんもきっと種子を輸入して増殖に励まれたとは思うのですが、
原産地の自生の採種なのか、ナーサリーで植栽の採種なのか、
自然交雑の可能性はどうなのか、疑問に思うのです。
それは生産者さんもご存じないのではないでしょうか。



クリーミー・ピンク_3 'Creamy Pink 3'
寄せ鉢を分解して3鉢となった3番目。初めは他の2つより葉が大きく複葉でなかったので、
「大葉」というニックネームをつけたのですが、翌年から普通の複葉になってしまいました。
さて、よく似た色・形のものを寄せてあったのですが、厳密には微妙に違うのです。
今年は色が濃い(1号~3号共通で色が濃くなりました)。

生育はいたって旺盛で、育て易さではピカイチです。花型が私の理想形に近い。
即ち、先端のみが反転し、全体が筒型、花弁肉厚で、咲き進んでも花型が崩れない、
これに尽きると私は思っていますが・・・。

Creamy Pink_3 0618



キングス・ドリーム 'King's Dream'
間違いなく優品です。農水省の品種登録品種。ボディの青紫に濁りがなく、
先端に向かってグラデーションがかかっているのが、実に清涼な印象です。
年によって早く咲いたり遅かったりしますが、基本的には遅咲き系だと思います。
早く大株に仕立てたいと思います。きっと見映えがするでしょう。

Kings Dream2009



4様と呼んでいるオリジナル交配の苗に蕾が着き、毎日期待を込めて開花を待っていましたが、
一昨日ついに咲き始めました。


蕾の時の様子。
♀クリスパ淡紫赤フリル×♂テキセンシスの組合せですが、蕾の色はどちらにも似ていません。
ピンクでもない赤と紫の微妙な色。(この画像は6/16の再掲出です)

new 4sama-01


口を切ったところ。
表面が赤味を増してきました。口先のエッジに着色があるのがわかります。

4様0617-02


いよいよ開花。
意外なことが判りました。
ちょうど並んで写っていますが、奥のピンボケの花は2日前に開花したもの。
手前はっきり写っているのが昨日咲いた花。
その差1日ですが、わずか1日の間に内側が濃色になっています。

4様0618-01


もう一つ、別の昨日開花の花。
咲いてすぐはエッジに僅かに着色があるだけです。

4様0618-03


ところが、一日たつと、このように内側に色が乗り、翌日にはすっかり赤紫になっています。
(上と同じ花です)

4様0618-02


ということで今朝(19日)には、このようになっています。
3コマ目と同じ花を、ほぼ同じ位置から撮っています。

new hyb0618-01


ちなみに、ここに写っている花はすべて一つの株から咲いたものです。

親のどちらにも似ていません。が、なんとなく、なんとなく・・・。
テキセンシスがかかっているとは、言わなきゃ判らない見た目ですが、
純粋クリスパじゃあないらしい感じがあると思うのは、
作出者の欲目でしょうか?

少し厳しく見ると、はっきりくっきりと特徴が出て、類似の花との区別がなければ、
結果駄花という評価なのでしょうが、
自作交配の第1号という愛着は捨て切れません。

これまでが、咲いてみたら明らかにセルフだったり、ばかりでしたので・・・。


2009.06.17 59号seedling新色
今年初開花を迎えるH19年発芽の実生です。(59号の子)
既にH18発芽の中から、青紫で内側の濃淡2種が出現していますが、
今年また違う花色が出現しました。

ボディがかすれた淡紫(白っぽい)で、内側が濃い紫色をしています。
ちょうど3月うさぎさんが記事にあげられたピッチェリに似ています。
そこまで内側が濃くはないですが・・・。

New 59seedling

ずいぶん親と花の形や花弁の反転の様子が違いますが、
セルフかどうかさえも確かではないので、ただただ母系をたどるのみです。


壷系は花盛りです。
というか、今からが最も生育が旺盛で、本調子になるところです。
でもウドンコ病も最盛期で、これからの梅雨シーズンの悩みのタネです。
雨が降っては消毒もできません。
日本で壷系を育てるのに避けて通れない難関のひとつです。

手っ取り早いのは、ウドンコになった蔓を剪定してしまうこと。
せっかくの花を惜しむ向きには、いささかためらうところですが、
案外日本の気候を逆手にとって、最も効果があり安全な方法かも知れません。
梅雨明け後の高温期は、ウドンコ病は増殖の適温を超えるようで、むしろ平静。

但し、晩夏から秋にかけて猛烈な勢いで再発します。
この時期はタネ採り工程の最終=結実期でもあり、優良なタネを得るためにも、
健全な葉を1枚でも多く守らなければなりません。
消毒剤の高温薬害も心配ですが、言ってられません。

ただ私的な意見ですが、この秋のウドンコに効果的なモノがないようです。
なんとか緩く拡大を抑えてるといった程度で、菌を一掃した感じがありません。
冬の低温期になって活動を止めるまで、しつこく再発を繰り返し続けるからです。


そうしてみると、壺型の見ごろと言うのは、実は今かもしれません。
(初夏のウドンコを抑えて!が条件ですけど)
ということで薬が効く今のうちに記録を撮っておきましょう。

前回もそうでしたが、テキではない赤い色をした花が揃って咲いています。
新顔 M164ボルドー
花型に惹かれて入れました。
ウチに来てからふくらませた蕾が咲いて、なかなかのスグレモノと気に入っています。
発色が素晴らしい。

JV M164-01

JV M164-02

面白いことに、朝の顔と午後の顔が違います。光の加減だと思います。
決して日光直射下で判断しないこと。改めて肝に銘じておきます。
昔から朝10時の光と言われていますね。
その時間には家にいませんので、早朝の画像が多いですが、
日が当たってからよりはましです。



M56大輪赤紫厚口
上の画像の花によく似ていますが、質感が違います。
その質感によって花色のニュアンスも違い、また花型も違えば見間違うことはありません。
こちらの花は生命力というか、なにかパワーをよりいっそう感じます。
一言で言うと 「強い」 感じ。

K adM56 0615



這沢・バーシカラー(濃色)
言うことなしです。特徴がよく出て元気です。
じわじわとウドンコが忍び寄っていますが、生育は旺盛です。
ゆくゆくは地植えにしたい、or したほうがいいと思われます。

這沢06
<這沢>

versicolor06.jpg
<versicolor>



4様の蕾
もうまもなくです。いよいよ蕾が着色してきました。
赤の色調が鮮紅色でないようですので、ちょっと残念ですが・・・、
テキの交雑が視認できるでしょうか。
先端の蕾より先に咲きそうな腋蕾(先端から数えて4段目)です。

new 4sama-01

あと3つある4様の残りも目が離せません。

2009.06.14 壷の壁 再び
またまた壷の壁に戻って開花記録。
鉢の並びを殆ど変えてないので、だいたい咲く位置が決まっています。
それでも年により生育の好不調が出て、
咲く順番が違ったり、花型が少し変わったりしています。

チェリー・リップ 'Cherry Lip'
今年も元気に咲き続けています。
そういえば、この品種が発売になった年にもう2つ優秀な品種が発売されました。
ストロベリー・キッスとキングス・ドリームです。
このふたつは農水省に品種登録されています。(2009/2/24)・・・??(今年? んん!?)
なのに(一番出来が良いかもしれない)このチェリー・リップの名がありません。
どうされたんでしょう?生産者(春日井さん)にはなにかお考えがあったのでしょうか。

CherryLip0608.jpg


クリーミー・ピンク 'Creamy Pink'
葉陰に咲いています。
日向に置いてしっかり日に当ててやれば、名前のとおりクリーム色になるのですが、
今の置場は日照不足です。発色が濃くピンク味が強めです。花形は良し。

CreamyPink_2009.jpg


Mパープル濃赤紫
花型が崩れました。花が細いし、小さい。多分、根の状態がよくないのだと思います。
冬越しの間に根腐れを起こしやすい系統があるようで、
テキセンシス、グラウコフィラ、レティキュラータ、クリスパのデリケートなタイプなどは要注意です。
高温期に入ったらぐんぐん回復するでしょう。それまでは養生です。

Mパープル濃赤紫_2009


M赤紫
Mシリーズの比較的初期の品種。生育旺盛、剛健で花つきすこぶる良。
赤紫の中でも赤味のほうが強く感じられて、よく目立つ花です。

M赤紫2_2009


ピッチェリ赤紫 'MatsuoEngei pitcheri_01'
つい何日か前にこれの昨年の花をあげましたが、全く変わりなく今年も同じ色で咲きました。
同じ支柱に同じように蔓を這わしています。
花数はぐっと今年の方が多く、古葉はウドンコになりかけながらも、旺盛に蔓を伸ばし新葉を拡げ、
まだまだ咲く気で蕾をあげています。

MatsuoPitcheri02_2009.jpg




2009.06.12 実生の新顔
今日は話を絞って、1件だけにします。
あれもこれもと書きたいことが貯まってくると、気ばかり焦ってろくな画像が撮れません。
記事のUP中にふと判らなくなって、庭に行って花を再確認をしたり、ラベルを見たり・・・。
落ち着きのない書き方をすると、後から読み直してどうしても手を入れたくなってしまいます。

ということで、今日はグッドラックチャームの実生に新顔が出たの巻。
ちなみにグッドラックチャーム(Good Luck Charm )は、
2003年から育てている春日井さん出のピンクのピッチェリです。

GLC_2006.jpg
(GoodLuckCharm 2006)


これの実生が昨年から開花し始めました。
識別のため適当に思いつきでType1から番号を振りましたが、
横着なことにもうひとつ59号(これもpitcheri)の実生と同じトレーで管理していたため、
通し番号がごちゃまぜになっています。
Type1とType3はほぼ同じラベンダーの口白(GLCの子)
Type2と4は59号の子(濃紫と淡紫)につけてしまいました。
いずれ整理して直します。

ともあれ新顔Type5が今年出ました。

Type5_2009.jpg

Type5_02
(GLC seedling Type5)

残念ながらこの子も、親のパステルピンクが出ません。
(少し赤味を帯びた)ラベンダーカラーですが、内側も着色しています。(内外同色)
もう少し蕾を咲かせてみて、花型・花色などの安定度を確認してみたいと思います。


今わかることは、明確に「口白」とは違うということです。
ちなみに口白(ラベンダー・チャーム)の画像

Type3_0612.jpg
(Type3 pitcheri 'Lavender Charm')


わずか実生の一代目だけでも変異の幅をもっていることを、
59号実生の濃淡に続き、ここでも確認することになりました。


前回の記事で触れた壷系のややこしいところを改めて考察。
品種(原種)間にわたる花色パターンの共通性について、
いったい何を見たらその種(原種・品種)を特定できるのか・・・。


今年入手したいくつかの原種。
例によって、苗の場合は常に2株づつ購入してきました。
その理由は、万一枯らした時の保険のためにが第一、次に同種でも個体差があって変異がでるかもしれないことへの期待、この2点です。
常に安定しては入手できないので、購入の機会があれば「この際ついでに・・」の思いも・・・。

そして想定のとおり、その2株が(微妙にしろ)違う花を咲かせることがままあることを知りました。

春日井pitcheri_01
花はもうまるで、まるで「versicolor」そっくり。というか、まんまです。
見分けがつきません。いったいこういうものを手に入れてしまった私は困惑するばかりです。

春日井pitch_01-0608

春日井pitch_01-060802


春日井pitcheri_02
これは今度は「這沢」ではありませんか。
どこが違うんですか?と聞かれて答えられません。こちらが聞きたいくらいです。

春日井pitch02-0608



前回の記事に書きました viorna のツートンカラーの困惑は、
viorna グループとされる原種のうちの5種に及ぶことになりました。
私の手元で確認できるものに限っても、人口交配種の這沢を入れると4種です。
(pitcheri 、versicolor、viorna、這沢)
その他の crispa と reticulata についてご存知の情報をお寄せいただければありがたいです。



そのほか、通常認識の想定外の発色をした実例など興味が沸いてきました。

Uさんのビオルナ、内側が赤いですよね。UPされた画像を見る限りでは、
我家の pitcheri2008(赤紫) そっくりです。
newpitch-03.jpg
('MatsuoEngei' pitcheri_01 2008)

同じくUさんのクリスパ実生「紫苑」のお母さん、これ今回問題のツートン系のようです。
(許可なく勝手にとりあげさせていただきました。この場を借りておことわりします。)



また、壷に戻って新顔をいくつか・・・。

空蝉
鉢替え剪定後の2番花。
netで見た販売物の画像とえらい違いです。
オクロレウカ ochroleuca との交雑がうかがえるように画像からは感じたのですが、
残念、その気配は全く無いですね。
むしろ紫の上系のようです。
今年の新種ということでかなり出回ったようですが、種の特徴は安定しているのでしょうか。
個体差があるような気がします。

空蝉0605



及川viorna_01
今年入手した及川さんのビオルナです。
う~ん、ちょっと混乱してjきました。またもピンク~淡緑(淡黄)のツートンカラーです。
ビオルナにも出るんでしょうか。
この配色は既にピッチェリ“Green Tip”や今年の春日井pitcheri_01に出現しています。
皆様のblogを拝見すると crispa にもこの配色があるようです。(chさんほか)
さらにはAmerican Bells の reticulata に添えられた画像もこの配色です。
と言うか、もともとは versicolor の基準色ではないですか。

及川viorna0607

いったい種の判別とは何なのでしょうか。
花の色だけではないことは理解しています。
しかし、花の色で識別できないなら、何を基準にすればいいのでしょうか。
素人は生産者のラベルを信じるしかないのですから・・・・。
解らなくなってしまいました。

壁のviorna0606
(従来のviorna 壷の壁)



淡雪の君
UPされた画像が頼りのnet通販。しかも競争が激しい。
躊躇っていると瞬く間に売切れてしまいます。
煽られないようにかなり自重したつもりですが、(気がついた時には既に売切れだったことも多い)
パッと目につくような派手さがなく、人気がないのか私でも買えました。
淡雪とはうまく言ったもので、フワフワの感じが面白い。
いままでの私のレパートリーにない朧な味わいに惹かれました。
思い返せば、今年は他にも朧系とでも言いたい色彩に手を出しておりますね。

淡雪の君0607_01

淡雪の君0607_02


2009.06.06 壷の合間に
壷開花の記事に埋もれそうな花たち。
今日はそんな花たちをいくつか。


ベティー&トレボー Betty & Trevor
ルーツを辿ればまあ親戚筋でもある訳です。
花型が乱れていて、画像としても出来が悪いですけど。

BettyTrevor.jpg


こちらベティーの集合 Betty Corning
去年の残り苗4.5号を2株一緒に地植えにしました。
花の柱になるかと期待しましたが、なかなかそうはうまくいきません。
地植えには地植えのサバイバルがあります。
狭いのだから仕方が無い。密植は我家の宿命です。

Betty Corning0529


カルーレア・ラグジュリアンス Caerulea Luxurians
この種名の Caerulea は「青い」という意味です。それも「濃い青」のニュアンス。
どこを見て青いと言ったのか首を傾げたくなりますが、
恐らく仲間のアルバ・ラグジュリアンスの「白」との比較なのでしょう。
それにしても、青くはないけどなぁ~。

Caerulea Luxurians2009


アリョヌシカ Aljonushka
撮影のタイミングを外しているうちに先端の花が終ってしまい、腋芽の花が咲いています。
インテの木立性ですが背が高くなるので支柱の長さを超えて、どうしても横倒しになってしまいます。
(デュランディにも同じことが起こります。)
倒れて咲くと花の向きが曲がるので、切花にはとても使えないことに・・・。

Aljonushka2009.jpg


トリテルナータ “ルブロマージナタ” triternata 'Rubromarginata'
「ルブロ」+「マージナタ」は、「赤い」+「縁どりを持つ」という意味で、
この花の特徴を正確に表しています。
フラミュラの仲間ですから、アロマチカやセンニンソウの系統です。
すごく丈夫で、蔓延ると言っても良いほどの生育旺盛さは、
山に植えたらそのまま野生化しそうです。(勿論そんなことはしませんけど!)

triternata Rubromarginata_01

triternata Rubromarginata_02







昨年壷の壁を賑わせてくれた面々が、今年もぼつぼつ登場です。
特に発色に異変もなさそうで、安定しているものと思われます。


ダークアイズ 'Dark Eyes'
花はやや小振りです。発色が濃いので褪色が少しでも防げるよう半日陰に置いています。
それで日照が不足しているのかも知れません。
壁の外側に向いて咲いたので、花梗越しのアングルしか撮れませんでした。
今年の一番花はボトムの紺色が弱めです。

DarkEyes2009.jpg


M赤紫 02
生育旺盛の見本のような元気者。
01から03まで一つの鉢に入っていました。(それを1株ずつ分離して植え直したのです。)
そのどれもが同じ性質=生育旺盛、花色、花型、サイズ なのは逆に珍しいかも。
実生では1株ごとに微妙に変異があり、同じものを揃えるのは却って難しい。
同じ果球の兄弟タネであっても遺伝子の組合せが全て同じとは限りません。

M赤紫2009


色変化
あまり相応しい名前ではないので、なるべく早くつけ直すつもりです。
強日照下では褪色著しいのが名前の由来だったのですが、
それは栽培環境の問題であって、個体の特徴を表わすモノではないですよね。

細身の口白と思っていましたが、よく見ると内側もほんのりと着色しています。
派手さを抑えて楚々とした佳品。花つきが非常に良いのが嬉しい。

色変化_01

色変化0-2


テキセンシス・ハイブリッド texensis 'Hybrid'
この時期ウドンコ病の発生は油断がなりません。
前回散布して1週間たたぬ間に、かなり発症しました。耐性があったのでしょうか?
薬を替え再散布。抑えられたか、厳重観察中です。
ということでこのテキ・ハイブリッド、ウドンコの見えないアングルで。

小澤さんの作品で殆ど幻と言われた「押切」、今年発売されました。
地方にいては出遅れも何も、いったいカスリもしませんが、
資料画像を見る限りでは、このテキ・ハイに似てるんではないかなどと、
勝手に思っています。(なに言ってんだか?!)
どれも口を切ったばかりの画像で、咲き切ったときどんな花型になっているのか判りませんけど。

tex hybrid_pO2009

このテキ・ハイは咲き進むと花色が沈んでくる(渋めに)傾向があります。
咲き始めは鮮紅色です。




2009.06.02 小さな期待
この春に4号に鉢上げした人工交配(?)実生に待望の蕾が見えてきました。
2007年秋ZIP発芽~2008春3号植出し~ で正味19ヶ月。 2年かかっていません。
ZIPの効果は著しいものがあります。
真剣に取り組んだ方が絶対に得です。特に中高年の者にとっては。(シミジミ)

♀クリスパ淡紫赤フリル×♂テキセンシスで4個の苗(四者四様=略して四様)
さて、観察すると・・・興味深い・・・が些細なことですが・・・見えるのです・・・。


葉っぱの形です。複葉の小葉が丸いのです。
クリスパの葉型ではありません。これは(狭い意味での)テキセンシス系の特徴がでている・・・
・・・のではないかと!

4様_1丸い小葉



蕾です。頂芽より腋蕾の方が先に発達しています。
クリスパは必ず頂芽の蕾が真っ先に咲きます。
ということは・・・、これもテキ系の気配かと!

4様0530


と、ひとりでうなずき、ひとりでほくそえんでいるのです。
さあ、どうなるのでしょうか!  Coming Soon !!

ただ、「草姿はテキで花はクリスパ」という交雑も理屈上はありうるので、
最後にハラホロヒレ~にならなきゃいいですが・・・。