折角シーズンに入ったというのに
どうも気分が高揚しません。



・・・ところで
シルバー人材センターに登録して
単純肉体労働の週3勤務を続けていつのまにか
1年半が経過しました。

現職の頃と全く違い気楽で、ストレスフリーで
しかも今までと全く違う世界の人と知り合う機会にもなり、
またそれが運の良いことに人間性の好い人ばかりで
オフで飲み会などもする友達になりました。

この年で新しい友達が何人もできるなんて事は
実は大変珍しいんだろうと思います。


趣味の世界でもそうやって自分の殻を破って
友達の輪を拡げていくのは大切なんでしょうが、
今の自分を振り返ると
専攻の領域をどんどん狭めてきたために
折角の同好のお仲間を結果として遠ざけてしまったようです。

展示会の出品も、もう何年も同じ鉢ばかりを出し続けているようなありさまで、
私自身そのことにもマンネリ感を拭えません。

ブログも同じ経過を辿ってきているのは間違いありません。
もう潮時なのかなあ。

誰もいつかは同じ状態になっていくのか、
かつてのブログ仲間も次々と去り
私のリンク先は現在2/3以上が休止状態になってしまいました。



親株0409
C.coactilis親株 3日間で倍くらいにかさが増しました。


クレマチスは好きですし、自分なりにやりたい事もありますし
coactilisの実生の初開花も目前ですから
続けていく意欲は満々ですが、
出品したり発信したりとはまた別なんだなあ。



挿し木0409
挿し木3年生 成株になりました


また他方、発表の機会があるから頑張ると言うのも
人間の性として間違いなくあるのです。
第九の合唱やフラダンスのおばあさんも
あらゆる趣味、稽古ごと、研究、収集、演劇、演奏etc.



実生0409
実生群


近頃、同窓会とか同期会とかOB会とか誘われることが多くなりました。
昔が懐かしいのか、人恋しいのかわかりませんが
まあ断らず参加して飲んだりしてみると案外楽しいものです。



生育遅め
右の生育遅めの鉢 やっと細い芽が出てきました。



どうやら自分でこなせる鉢数を大きくオーバーしているのが
気合が乗らない原因のような気がしてきました。

やはり身の丈に応じた規模と範囲に収めるべきなのでしょう。
自分自身が楽しめないようでは話になりませんからね。




2017.02.27 春待ち顔
今月一回目の更新が27日とは、情けない。

2月がやっと終わろうとして、3月がもうすぐそこなのに
棚の上の鉢たちに動きがありません。

例年より遅めの気配のなかで
辛うじて地中から芽が見え始めたのは数鉢足らず。

一応画像を挙げておきます。




2017CherryLip.jpg
チェリー・リップ
株元が汚いですね。
化粧砂を撒いてから撮ればよかった。



2017texensis.jpg
テキセンシス
以下同文。



例年芽出しの時期はワクワクするものですが、
年老いて鈍感になったのでしょうか、心がときめきません。

昨秋知らぬ間にヤマイモの蔓が棚上に侵入したようで
並んだ鉢の中に異常な数のムカゴが落ちていました。
それを摘み出すのにもう全くウンザリでした。
それで心がときめかなかったんだ!ということにしておきます。


むかご
これがその悪い奴。 たった3鉢でこれほど拾いました。




話変わって、午後からは
昨年訪れたカザグルマ保護地を挨拶かたがた視察に。

去年カザグルマの(元あった)自生地を案内してもらった時、
ほぼ同じ場所で春には珍しい山野草が咲くとの話をお聞きした。
口コミで伝わって花期にはかなりの見物客が訪れるとのこと。

増殖した苗をもう一度自生地だった場所付近に戻したいのだが、
(初夏には地上部が消失して長い休眠に入る)スプリング・エフェメラルの
自生地と知らず、踏み荒し、掘り返した挙句
カザグルマを植えて自然保護と呼ぶのはあまりに心苦しい。

ので、確認したかったのです。
何が咲くのか、時期がいつなのか知らないままだけど今日行ってきました。




IMG_4130.jpg

咲いておりました。
帰ってネットで調べましたが、独特の葉の形・色から
ユキワリイチゲで間違いないと思います。

大変美しい花でした。
付近はイノシシが見境なく掘り起こし自生地も危うしです。
なんとかカザグルマ同様に守りたいものです。



2017.01.01 2017 ご挨拶
みなさま 明けましておめでとうございます。

旧年中は、おもえば不活発な一年に終始し、
ブログ的にはなんの取り柄もないダラダラ更新でお茶を濁し
失礼を致しました。

昨年12月に至っては一度も更新することなく、ついに年明けしてしまいました。

ブログの終焉に近い末期的症状のようにも見受けられますが、
ここまで続けたものをムザムザとこのまま終えるには、まだ未練もあり
環境と健康の続く限り、細々とまた時々は勝手な自説を吠えたりしながら
やっていきますのでよろしくお願いします。




さて、我が小庭の栽培棚には冬はとんと緑がないのが常でしたが、
改めて元日の朝に見回すと僅かに・・・


20170101カシス
カシス
一昨年に趣味の会の会員さんから頂いた苗。


20170101florida species
C.courtoisii
立ち枯れの枝から奇跡的に取れた挿し木苗です。
ラベルの記載通り2015年の8月に鉢上げ、同年秋に葉を落として以来
一年以上休眠して音沙汰がなかった(枯れたものと思ってました)ところ、
シャーペンの芯ほどの枯茎から突然新葉展開。

この2種いずれもフロリダ系。
この系統の習性にはわからんことが多いですわ。

寒中に展葉する逞しさに見とれておりますが、
そのくせ過湿と夜間の高温(つまり日本の夏)にからきし弱く、
私にはどうも難しい。

栽培主体をビオルナ系に絞ってからは一括管理が合わないようで
特化の弊害が各所にみられるようになりました。

結局、好むと好まざるとに拘わらず、
身の丈に応じた範囲内でできることを
やっていくだけです・・・としか言いようがない・・・。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。



2016.02.06 春を待つ
早いものですね。2月も第一週が過ぎていきます。
一年で一番寒い時期です。それにしても寒い日が続きます。



前回記事から18日経過しました。
コアクティリスの毛糸玉は引けもせず、少し大きくなったようです。


s-2016年2月6日

植物の各器官(根、茎、葉、花)の生育のメカニズムは
正確にはよく知らないのですが、
この蕾は根や他の植物の基幹部とは関係なく、
独立して組織増殖しているみたいです。

いったいどうするつもりでしょうか。
3月に咲くにしても他の組織の生長がついていくんでしょうか。
よく相談して進めてもらいたいものです。



さて、それ以外の話題がなかなか見つかりません。
小庭の中どこにも花は咲いておりませんし。


苦し紛れに、先日の寒波の日霜柱の猛攻に遭った実生棚の画像。
ポットのふちまで膨れ上がっています。

s-frost columns 20160124

全滅には至りませんでしたが、
発芽間無しの幼苗の一部に被害が出ました。

寒冷紗は降霜は一応防げますが、霜柱には無力です。
氷結には耐えられても、霜柱の物理的破壊力は怖い。




話はガラリと変わりますが、
以前庭木が繁っていた頃、鳥がよく来ておりました。

そのフンから芽生えた植物がいつの間にか育って
当たり前にあちこちに生えていたものですが、
その生き残りが棚下で実を結んでおりました。


s-万両0127
一番なじみのある万両
普通によくある、鳥が運ぶ植物の定番です。


s-千両0127
我家では初めて見る千両
いつの間に生えていたのか、実が成るまで気づきませんでした。


s-黄実千両0127
これはさらに珍しい黄実の千両
驚きました。
自然にはまず殆ど自生はないので
どこかの植栽の園芸植物をついばんでウチに来たのでしょう。



こんな画像を撮りながら春が来るのを待っております。




先月半ばから植替え作業に入っております。
まだ半分も済んでおりません。
・・・まだ間に合いますから焦ってはおりませんが。


来年はGWあたりのクレマチス展示会は定番として、
新たに遅咲きクレマチスの展示会を5月末から開催予定(ほぼ決定)となり、
展示鉢の下準備を始めているのです。

全国でも珍しく私が所属する会でも初の試みとなるのですが、
会員間での周知も万全ではなく(戸惑う人多し)、
広い展示場に見劣りしないだけの出品鉢数を揃えるには
私としては手持ちの壺系を動員するしかありません。
狭いジャンルに特化しているとこういう時に全く不器用です。

見栄えのする遅咲き大輪系やビチセラ系はほかの会員さんに任せるとして
私は私の栽培品のなかでその準備をしております。




植替進行中-1

いままでの「壺の壁」などと称して支柱をズラリ並べて固定し、
各鉢から伸びた蔓を勝手に登らせていたやり方では移動・持ち出しが困難ですので
一鉢一鉢にリング支柱をセットする作業に追われております。
かかる手間がハンパないです。


一般品種を育てている人はこんな苦労を毎年しているのか・・・と
改めて自分が横着な方法に慣れ切っていたことを反省しました。

春からはこれに誘引という面倒な作業が連動するかと思うと
出品予定50鉢の公約に自分でたじろぎます。



植替進行中-2

思えば壺系は冬は地上部がすべて枯れ、オールリセット状態で手がかかりません。
枝が越年しないので、カイガラムシとは無縁です。
一般品種をやめてから石灰硫黄合剤の出番がないです。

秋に地際から強剪定で終わり。蔓下げの必要も手間もなし。
春から始動で施肥とナメ対策&オルトランとウドンコ防除だけでやってきました。
怠け者には最適の系統ですよね。



立てる支柱の寸法制限(1m以内)では間に合わないので
蔓を長く伸ばさないと着蕾しない品種(グラウコフィラなど)はあきらめ、
古参の大鉢も移動で腰を傷めそうなのはやむなく見送り。

替わって今年から花を着け始めた実生の色々を中鉢(5~6号)で、
その他手持ちの壺系を6号から8号で用意しようと思っています。



そんな初冬の作業中にも僅かに咲く花がありました。

インテ・パステルピンク
インテグリフォリア パステルピンク


かほりの君1104
かほりの君
抜けるような青空に冴えて咲いております。


空蝉1024
空蝉
10月に剪定したら咲いてしまいました。
来春の花を消費してしまったかな?



2015.09.12 栽培棚の改修
ウドンコ病対策で剪定を始めたのをきっかけに
栽培棚を作り変えることにしました。



現行はディメンションランバーのSPF材を棚板に使っております。
長所は安価なことですが問題は耐用年数が短いこと。
そのまま使用すると2~3年で朽ちてしまいます。
初めに防腐剤を塗っておいても約5年で交換になります。




腐食著しい
かなり傷んでいます。まだこれは良いほう。
屋外で年間を通じて灌水しているのですから無理もない。




根の張り出し
おまけに鉢底から出てきた根が材に食い込んできます。
これを放置すると厄介なことになります。
もう植替えのタイミングでもありますが…。




なかなか知恵が出ませんでしたがあるときひらめいて
とりあえず試作してみることにしました。

試作1号機
試作1号棚
思ったより堅牢でかなりの重量にも耐えることが判りました。




下から見るとこういう構造です。
下部構造-1
全体を支えているのはステンレスの伸縮物干竿2本です。
脚は2段のアルミ脚立(従来通り)2個で1セット。

腐朽する素材がないのでなにより清潔。
そして軽量。組立は耐候性の結束バンド。解体・移動も簡単。




そして今日2号棚設営。
補強の網板
補強の網板をつけるとさらに強度が増します。
100均にて入手。
試作棚のは昔の黒ですが今は規格が違うようで白しかありませんでした。
用途に適えば問題なし。





育苗箱51型
育苗箱51型
メーカーが色々あります。ブランドあり、ノーネームあり。
まとめて買わないと微妙に寸法に違いがあり重ねが効きません。
HSでタダで貰える苗のトレーは強度不足(底がたわむ)でNGです。
8号以上だとさすがに育苗箱もへこむので下に網板を入れます。

試作の経験が役立って組立は10分ほどで完成しました。
育苗箱の向き(縦置き)によって収容面積を1.5倍にできます。
これから順次入れ替えていきます。

9月の剪定ではそのまま休眠とはいかず、芽が動いてしまい
霜が降りる頃までゆるゆる生長するので
方針転換、いっそ秋の肥培に努めようと思います。



言葉にして言いたくないけど、暑い、とにかく暑い。
どうなってんのとでも言いたくなるこの暑さ。
昔に比べて年々酷くなっていくような気がするのは
齢を重ね体力的に衰えてきたからなのでしょうか。

園芸作業が苦痛になってきます。
園芸に限らず戸外に出るのもイヤになります。

ガレージ内に冬用タイヤを置いています。銀色の遮光カバーを被せていますが、
昨日午前中にもうそれが日光直射で触れないほど熱くなっているのに気づき
このままでは絶対によくない(タイヤが劣化する?)と思い
遅ればせながらタイヤ保護の為の寒冷紗張りで大汗をかきました。



ところで本題です。
わが庭は狭いくせに一応地面の上に主な栽培棚があるので
毎年鉢の中の雑草に悩まされています。
雑草の中でも特にしつこいのがカタバミです。
引っこ抜こうとしても葉がちぎれるだけで太い根が残ります。

しかも繁殖力がハンパなく、どこで咲いて種を散らすのか
取っても取っても生えてきます。




カタバミ01

それもこのようにクレマチスの株下に蔓延られると
数年に1回の植替えの時にしか完全には取り去ることができません。


ずっと以前に会の先輩に除草剤を筆で塗ると教わったことがありましたが
本家クレマチスに影響するのではと尻込みしておりました。

しかしあまりのはびこりように辛抱たまらず実行することにしました。
除草剤にも種類があるんだそうで、
葉にかかった植物のみ枯れて地面に落ちたものは分解する
(庭木の下でも使える=葉にさえかけねば) …んだそうです。

コレコレ!早速netでそのグリホサート主剤の製品を調べて
(貧者の味方=ジェネリックの)格安品を入手。
細かくは~カリウム塩だとか~イソプロピルなんちゃら塩とか
いろいろあるようだけどまあよろし。




カタバミ02

最初は恐る恐るお試しで効果を見てからと思ってたのに
根がセッカチなので結局目につくカタバミ全部に塗りました。
(そのままでははじくので展着剤必須ですヨ)

果たして効果や如何に。
もし宿主のクレマチスも一緒に枯れたら…
立ち直るまで(クレマもですが私の心の方が…)
当分blogは休みますのでよろしく。

うまくいったらカタバミがタネを跳ばす前にもう一回
今度は全滅を目指します。




2015.07.21 実生苗棚拡張
その後台風は隣県を北上して去りました。
雨も風も思った程のことはなく却って当て外れ?!

翌日から暑い中を保護ネットの撤去をしました。暑かった!
たった2日なのにもう蔓がネットに巻き付いていて、
いっそ8月までこのままにと思いかけていたのですが
大変なことになるところでした。

その作業中急に思いついて
実生苗用の棚の拡張をすることにしました。



原型は5月19日の記事に書きました実生苗の棚です。(画像はこちら
この構造でもう一列増設しようというわけです。

あまり費用をかけたくないので見た目にはこだわらず
手持ち資材と足らずはダイソーで調達のケチケチ作戦。

最初の原型は天井のメッシュを支えるのにガレージの柱を借りましたが
今回は完全自立型で組立ました。
設計図なしのフリーハンド工法でもなんとかなるものです。

結束バンドと支柱クリップのお陰で工作が楽で強度が期待以上。
縦柱の固定、梁支柱の固定が堅牢で全くグラつきません。
天井のメッシュ板も構造の補強に役立ちました。




追加工事の実生棚
美しくはないですが、ブサイクでもない程度で完成。
苗を並べてもつれた蔓を一鉢づつ誘引しました。
短い方はプラパイプ支柱60cm、長いのは同120cmです。
苗の伸びに応じて付け替えます。




最初の実生棚
ちなみにこれが現在の実生苗棚初回作

やっぱりまっすぐ上に伸ばすと開花が早いです。
側枝が伸びてボサボサになるので誘引が欠かせませんが、
横に這わせている時より生育が断然違います。

欠点(?)は立ち枯れになりやすい。…?
あるいは立ち枯れになったのが目につきやすい…のかな?

仮設のはずのガレージ内の苗置場が常設になりつつあります。
これでは2台目が入れにくいと文句がでそうだなあ…。



2015.07.16 台風近づく
台風11号が17日直撃コースで進んでいます。
速度が遅いので少しづつ接近時間がズレてきていますが
暴雨風圏のセンター円の中に入るのはまず間違いなさそう。





台風対策1
昨日のうちに蔓ものネットなどを買い込みました。
支柱に蔓が絡んで移動できない大鉢・中鉢に棚ごと被せて
鉢の転倒と支柱列の倒壊を防ぐ目論見。




台風対策2

台風対策3
茶こし袋の交配果球がどっかに飛ばされる不安もあります。
でも個別の手当はとても無理。




台風対策5
小苗のトレーは集めてガレージにベタ置きしました。
播いたばかりの実生トレーもガレージに避難させました。
ブルーシートは強風に煽られて却って危険と思い、
極細の園芸ネットを緩く被せています。




台風対策4
寒冷紗(西日よけ)は撮影後にやっぱり巻き上げることにしました。
でも開花中の実生苗が強風に直接晒されるのが気になります。

クレマチスの心配ばかり。トマトはどうしようもない。
後は資材や雑具が飛ばないように束ねたり縛り付けたり。





Green Tip 0716
pitcheri  'Green Tip

graucophylla0716.jpg
graucophylla

texensis0716.jpg
texensis

作業を終えた10時半でもう時折突風が吹きます。
花の撮影は手振れ補正機能付きでもブレまくり。殆どがボツです。




6月29日交配0711
6月29日交配のSwedish Bells 果球




今後は自作実生の世界に進むと宣言し、
今年は本気で人工交配作業に取り組むことにしておりますが、
交配は6月で終了。7月からは採種と播種がメインになってきます。
若採りの直播き(採り播き)で発芽までの期間短縮を狙います。


前回若採りの話からアブシジン酸の記事を予告しました。
アブシジン酸(アブシシン酸) abscisic acid は
植物ホルモンの一種です。

昨夜は久しぶりに植物ホルモンの本を読み返しておりました。
今まではジベレリン(種子の休眠打破・発芽促進)、
オーキシン(発根促進・生長促進)や
サイトカイニン(細胞活性化)に関心が偏っていましたが、
改めてアブシジン酸に着目して目から鱗が落ちております。


端的に言うと発芽抑制物質と呼んでいるものの正体です。
(それ以外にも作用は色々ありますが今は置いといて、)
若採りも、殻剥きZIPも、ジベレリン処理も
アブシジン酸を避ける・減少させる・不活性化する、
みんなそのための処方です。

普通に播くと発芽に1年以上かかるのは
殻に発芽抑制物質があるからと言う説があります。
当たらずと雖も遠からずで、
正しくは殻にではなく、種子の胚の中にアブシジン酸が生成・蓄積されて
休眠状態を保つ仕組みであることが解っています。

構造や生成は複雑でややこしいので略しますが
胚が活動しようとすると抑制的に働く仕組みになっていて
やがて分解するまでタイムスイッチのような働きをしています。

<余談>
生きた胚珠に含まれていて水に不溶性なので
ZIPで密封する水は界面活性剤(例えばサポニン)を微量加えるか、
エタノールには溶けるのでごく微量加えて撹拌し、
頻繁に水を換えるってのはどうでしょうか?
(これはただの思いつきで保証の限りではありません。)


0503青い挿穂の霞の君0711
2か月を経過してまだ挿し穂が青い霞の君
 画像は本文とは無関係です。(文字ばかりでは殺風景でしたので…)



アブシジン酸は植物の水分コントロールにも関わってますが、
果球が熟した後水分を断って乾燥の過程に進む頃には
胚珠への蓄積は完了している(=種子は休眠に入る)と思われます。

従って蓄積が始まる前に未完熟で採り播くのには一理あります。
ただそのタイミングがまだよく解りません。

若採りの採り播きは早い段階で果球から外して
土の中で数週間アブシジン・フリーで追熟させるイメージ。

果球が僅かでも黄色くなる前に採種した方が良いかもしれません。
未完熟採種の適期は実はもっと早いような気がします。
授粉後2か月は遅すぎたかも。

このあたりの加減は経験を積んでいくしかないようですね。



<補足>
未完熟種子を殻剥きすることはおススメできません。
 種皮が柔らかく胚珠を傷める危険性が高いです。

繰り返し言うようですが
アブシジン酸はそもそも殻には含まれていないので
 殻剥きではアブシジン酸を除去したことになりません。
 ZIP播きは種子を常時水漬け(吸水した状態)に保つのが目的。

吸水した胚は自身が持つ加水分解酵素の働きで
 貯蔵養分を糖(エネルギー)に分解していく。
 それを阻害するのがアブシジン酸。
 促進するのが胚自身が生成するジベレリン。
 このせめぎ合いによりアブシジン酸が徐々に消耗=減少する。
 ジベレリンが優勢になって発芽が始まる。と考えられています。


<参考>
講談社 新しい植物ホルモンの科学 小柴共一・神谷勇治 2002